エジプトが歩む移行期政治プロセスの緊張
[カイロ発] ムバーラク政権崩壊後のエジプトの移行過程の政治プロセスは、危ういバランスの上で進んでいる。3月19日に憲法改正案への国民投票が行なわれ、77.2%の賛成票により信任されたのを受け、国軍最高評議会は3月30日に1971年制定の従来の憲法を簡略化した形の暫定憲法を布告した。大統領選挙への…
View Article「本丸」サウジアラビアは3・11デモ計画を食い止められるか──サウド家支配体制の正念場
サウジ王制は正念場に立たされている(アブドッラー国王)(c)AFP=時事(AFP PHOTO/HO/SPA)「大規模デモ」の圧力が次々とアラブ諸国の政権を揺るがす中で、世界的な関心は「果たしてこれがサウジアラビアに及ぶのか」に集約される。これは中東専門家だけでなく、経済アナリスト、そして(日本には…
View Articleムバーラク最後の一日──加速するグローバル・メディア政治
告別の辞を述べる機会もなく辞任することになったムバーラク前大統領(c)AFP=時事(AFP PHOTO / EGYPTIAN TV)...
View Article崩壊危機のエジプトを読む
ムバーラク大統領のポスターを破るデモ隊(c)EPA=時事 エジプト情勢が緊迫している。事態がめまぐるしく動いているため、今回はエジプトの現状についてQ&A形式で解説する。Q1.エジプトでは大規模なデモが各地で続き、ムバーラク政権が揺らいでいるようです。現状をどう見ていますか?A1.ムバーラク政権の…
View Articleチュニジア革命の「詩」と統治の「散文」
もしある日、人々が「生きたい」と願ったら 運命は応えてくれるだろう 夜は明け染める 手鎖は切れ落ちる 生命を追い求めない者など、切に望まない者など 煙と消えていく、吹き散らされる アブー・カースィム・アッシャーッビー「生への願い」『生命の詩集』より チュニジアでベンアリー政権が崩壊した時、多くのアラブ世界の知識人たちがこの詩を連想したという。この詩を書いた夭折の詩人アッシャーッビー(Abu...
View Article次の20年の20人 ハッサン・ホメイニ
改革派の反政府運動に揺れるイランのキーパーソンとして、イラン革命の指導者ホメイニ師の孫、ハッサン・ホメイニ師が浮上している。ハッサン師は、現最高指導者ハメネイ師を頂点とする革命体制が、祖父の理想と乖離したことに反発、昨年六月の大統領選以降、体制への間接的批判を繰り返している。 ハッサン師は、ホメ…
View Article【インタビュー】ティモシー・ガートン・アッシュ(英オックスフォード大学教授) 「一九八九年の産物」である現代社会はどこへ向かうのか
東西冷戦が終わった時、アメリカは戦勝気分に包まれ、「唯一の超大国」の地位に酔いしれた。しかし、冷戦後の新秩序は築かれず、世界はほどなく、故サミュエル・ハンチントン米ハーバード大学教授の言う「文明の衝突」に直面した。この二十年の経験から、私達は何を学ぶべきか。果たしてポスト「冷戦後の世界」を切り開く…
View Articleイラン革命の元勲ラフサンジャニ師が見据える「真の敵」
[テヘラン発]六月十二日に行なわれたイラン大統領選の結果をめぐり、保守・改革両派間の緊張状態が続く中、事態を静観していた同国政界のナンバー2、ハシェミ・ラフサンジャニ師(七四)が動き始めた。その真意について、さまざまな観測が交錯しているが、イラン革命の指導者ホメイニ師の副官として、自ら育てたイスラ…
View Articleイランはどこへ向かうのか
イスラーム革命体制を解放ではなく桎梏と感じる若い世代がイランに台頭している。ムーサヴィー候補の大量得票が示したのは、まさにその事実である。中東政治の変動の核心に迫る。 一九七九年のイラン革命によって成立したイランのイスラーム共和制が岐路に立たされている。 イスラーム共和制とは、いわば「神意」と「民…
View Article北朝鮮「無謀な挑発」の核心は何か
なぜ、これまでの「論理」からは考えられない行動をとり続けるのか。謎を解くカギは四月の最高人民会議での「決定」にありそうだ。「国連安全保障理事会がさらに挑発をしてくる場合、それに対処するわれわれのさらなる自衛的措置が不可避となるであろう。朝鮮半島では冷戦がそのまま持続している。国連安保理がつくり上げ…
View Articleイラン大統領選「ムサビ支持票」の行き場
[テヘラン発]破壊されたバス停。焼け焦げた金融機関や大学の学生寮。そして散乱する薬莢――。六月十二日に行なわれたイラン大統領選挙で、保守強硬派のアフマディネジャド大統領が改革派のムサビ元首相をダブルスコアで下したと発表されると、テヘラン市内で若者たちの怒りが大規模デモとなって爆発した。 選挙戦は一…
View Article「二段階世襲」を目指す金正日の焦り
北朝鮮は四月五日、「人工衛星」と称して長距離弾道ミサイルを発射。九日に最高人民会議第十二期第一回会議を開催し、金正日総書記を国防委員長に三選、金正日体制の第三期をスタートさせた。 金総書記の動画が公開されたが、左手などの動きが不自然で、昨年夏に脳卒中などに襲われたのが事実であることを示唆した。歩…
View Article日本政治「人材的枯渇」の歴史的必然
戦後の日本の発展パターンが用意周到に政治能力の喪失化を図ったという仮説にこだわってみる必要がある。なぜ政治の分野に、内部革新も起こらず人材を生み出す広い基盤の形成もできないのか、また国民の一人ひとりが置かれた環境から共通の思いを抽出できないのか、という根本問題が浮上せざるをえないのだ。直近の二人…
View Articleロシアの原油生産減少でプーチン“新”体制に暗雲
ロシア経済の牽引車である原油生産が四月、四カ月連続で減少。高度成長に浮かれて設備投資を怠ったことに加え、主力の西シベリア油田の枯渇傾向が生産面に影を落とし始めた結果とみられる。子飼いのメドベージェフを大統領に据え、異例の長期支配を目指すプーチン体制に綻びが生じようとしている。 ロシア産業エネルギ…
View Article中東の秩序を支えてきたエジプトが悩む後継問題
十一月三日に開幕したエジプトの支配政党・国民民主党(NDP)の党大会で、ムバーラク大統領が党総裁(任期五年)に選出された。...
View Article北朝鮮に溜まる「革命のマグマ」
民衆の間に、軍内に、高まる一方の不満。その目で見た北朝鮮の“断末魔のあがき”を、気鋭のロシア人記者がレポートする。[モスクワ発]北朝鮮ほど記者活動が厄介な国はない。朝鮮中央通信の報道はプロパガンダ(宣伝)ばかりでうんざりするし、常に誰かに監視されているような不愉快な感覚がある。わたしはしばしば「猿…
View Article“暴言大統領”アフマディネジャードの危うい基盤
核問題の国連安保理付託が決まっても強硬姿勢は変わらない。だが、その“暴言”は受け売りで、水面下の権力闘争も……。[テヘラン発]「好きなだけ決議を出すがいい。だが、イランの進歩は止められない。敵(=米欧)は何もできない。我々が彼らを必要とする以上に、彼らはイランを必要としているのだ」 ウィーンの国際…
View Article「05年体制」の始まり
小泉の清きに亀も棲みかねて 元の濁りの田中恋しき こんな狂歌がネット上に登場したが、与党が改憲発議も可能な3分の2を超す議席を確保して圧勝した9.11衆院選は、自民、社会両党による「55年体制」に代わる「05年体制」の始まりとなるかもしれない。「自民党は都市部で弱い」「高投票率は自民党に不利…
View Article苦肉の「農業シフト」に踏み切る北朝鮮
賃上げ・物価値上げを経済改革と称する国も、“改革”が進めば現実を直視せざるをえなくなる。今年は農業に力を注ぐというが――。[ソウル発]「肖像画を外し、少し(体制批判の)ビラが出たからと言って、(北朝鮮に)大きな変化が起こったと考えてはならない。(それは)金正日が肖像画を外せと指示したからであり、そ…
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